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【実家の片付け】親が物を捨てられない・嫌がるときの進め方

 

実家の片付けをしようとしても

「親が物を捨てられない」

「片付けを嫌がって拒否される」

…そんな悩みを抱える方は少なくありません。

 

 

なぜ親は片付けを嫌がるのでしょうか?


そこには、世代や心理的な背景が大きく関わっています。

この記事では、

  • 親が片付けを嫌がる5つの理由

  • スムーズに進めるための心がけ3つ

  • 実家の片付けが進まない時の3つの工夫

  • 第三者を入れると片付けが進む理由

を解説しながら、今日からできるヒントをお届けします。



 


「捨てたら?」と言うと「まだ使えるから!」と返される。

片付けを勧めても「嫌だ、必要ない」と拒否されてしまう…。

親に安全に快適に暮らしてほしいと思うほど、うまくいかなくてイライラしてしまう…。


実家の片付けをめぐって、親とやりとりをするうちに気まずくなってしまった経験はありませんか?




実家の片付けで多い悩みとは?

実家を片付けようとすると、親が「これはまだ使える」「捨てたくない」と言い張って進まない…

よくお聞きするお悩みです。

子どもとしては「もう必要ないのでは?」と思っても、片付けを持ちかけると嫌がられたり、場合によっては拒否されることも。

結果として口論になり、作業が止まってしまうケースも少なくありません。


「実家を片付けたいけれど、親が捨てない」

「どう説得すればいいのか」と悩んでいる人は非常に多いのです。




なぜ親は実家の片付けを嫌がるのか

いわゆる「団塊の世代」と呼ばれる親世代(70代~)が片付けを嫌がるのには、生きてきた時代や心理的な背景があります。

「もったいない」意識が強く捨てられない

戦後、物が少なかった時代に生まれ育った親世代は、小さい時から「ものを粗末にしてはいけない」と言い聞かされてきた人が多いです。

そのため、「使えるものを捨てるのはもったいない」という気持ちが根強くあります。

不要と言われると人生を否定されたと感じる

高度経済成長期を経験しており、「モノを持っていること=豊か」という価値観を持った人も多いです。

そのため、子供から「これはいらない」と言われることは、過去の努力や思い出を否定されたように感じてしまうことも。

子どもに指図されたくないプライドがある

子供が立派に成人していても「自分は親である」という意識が残っていて、子供から指示されるとなんとなく傷つく人もいます。

「まだ自分でできる」という思いや、衰えを認めたくない気持ちがひそんでいる場合もあります。

これらの感情が複雑に絡み合い、反発につながっているのです。


「困っていない」と思い必要性を感じていない

長年、たくさんのものに囲まれて暮らしているとそれが当たり前になってしまいます。

そのため、ものが多いことによるデメリットに気づきにくいのです。

デメリットを解消することより、片付けるための判断や行動への「面倒さ」が勝ってしまいます。


大事な物まで捨てられるのではという不安

片付け=捨てると受け止め、大切な物まで処分されるのではと恐れて拒否するケースもあります。




片付けをスムーズに進めるための心がけ3つ

焦らず段階を踏む「寄り添うスタンス」

親世代が抱えている心の背景を理解したうえで、親の気持ちを尊重するのが早道です。

長年の意識を変えるには時間がかかる前提で進めましょう。

最初は抵抗が強くても、繰り返すうちに少しずつ手放せるようになることもあります。


「捨てる」より「分ける」が第一歩

いきなり捨てるのではなく、まずは「使っているもの」と「使っていないもの」を分けることから始めます。


例えば、「子供が独立して夫婦二人の生活なのにたくさん食器がある」という場合。

以下のように分類します。

①二人が普段使っている食器→食器棚の一番使いやすいところにまとめる

②使用頻度が低い食器→食器棚上部または下部にまとめる

③来客用の食器(子供や孫が来た時に使う)→必要な数を割り出して、食器棚上部または下部にまとめる

④使っていないが手放しにくい食器→可能なら食器棚以外のところに存在を忘れないようにしてまとめておく

このように、「使っているものを使いやすくする」のを目的にしてみてください。

整理したことによる快適さを実感することが大事なのです。

こうすることで自然に「④使っていないが手放しにくい食器」への意識が変わり、手放しやすくなります。


「使っていない=もったいない」への発想転換

捨てるのがもったいないのではなく、使わず眠らせていることがもったいないのです。

整理は今あるものを生かすための第一歩です。



実家の片付けが進まないときの3つの工夫

まずは“見守り隊”になる

無理に片付けさせようとせず、暮らしの中で危険や不便がないか観察しましょう。

小さな気づきが改善のきっかけになります。

安全第一で暮らしを整える

段ボールの山でつまずかないか、収納の出し入れはスムーズかなど、実際に使い勝手を確認してみましょう。

安全や使いやすさに直結する部分を優先して整えると受け入れやすいです。


親からのSOSに応える“ついで整え”

書類探しや手続きなど、親が困ったときに手を貸すついでに関連する物を整理するのもおすすめです。

困りごとを解決しながら自然に整えることで、片付けがスムーズに進みます。




第三者を入れると片付けが進みやすい

  • 親子だと感情的になりやすい関係を緩和できる

  • 専門家は中立的な立場で冷静に判断できる

  • 実例がある:整理収納アドバイザーが入ることで一気に片付けが進む

【事例紹介】第三者が入ったことで片付けが進んだケース

あるご家庭では、お子さんが「両親が長年住み慣れた実家で安全に暮らしてほしい」と思いながらも片付けが進まず、イライラしてしまう状況でした。

そこで「実家の片付けをお願いしたい」とご依頼をうけました。

お子さんの想いを代弁しつつ親御さんの希望も尊重しながら進めたことで、作業はスムーズに。

回を重ねるうちにお子さん自身も片付けの手順を理解し、スピードアップしました。

当初は「2階だけ」の予定が、整った達成感から「1階もやりたい!」と親御さんが前向きに取り組むようになったのです。

現在もモチベーションをキープしつつ、片付けが進んでいます。



まとめ|親の気持ちを理解し、寄り添いながら進めよう

実家の片付けを嫌がる背景には、世代による価値観や心理的な要因があります。

  • 主体は親:親の意志を尊重し、歩調を合わせて進める

  • 目的は減らすことではなく整えること:安全・快適な暮らしを整えるのがゴール

  • 第三者の力を借りるのも選択肢:行き詰まったら専門家を頼ることで前に進めます

焦らず寄り添うことで、親も子も納得できる片付けが少しずつ進んでいきますよ。




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